大学進学を機に、親元を離れて一人暮らしを始める方は多いのではないでしょうか。その際に、一般賃貸ではなく、学生マンションへの入居を検討する方も少なくないでしょう。
その一方で「初めての一人暮らしが学生マンションなのは危ない」といったイメージを持っている方もいるようです。
そこで、本記事では「学生マンションは危ないのか」というテーマを軸に、学生マンションでよくあるトラブルとその回避方法や、物件の選び方などを解説します。ぜひ学生の方が一人暮らしを始める際の、物件選びの参考にしてみてください。
学生マンションは危ない?プロが徹底的に解説
初めての一人暮らしが学生マンションは危ない?
さっそく、「初めての一人暮らしが学生マンションなのは危ないのか?」というテーマについて解説します。
一般的な賃貸で一人暮らしを始めるより安心
結論から言うと、一般的な賃貸で一人暮らしを始めるよりも、学生マンションで一人暮らしを始める方が安心です。
まずは施設面で見ると、学生マンションは一般的な賃貸と比較するとオートロックや防犯カメラ、モニター付きインターホン、ダブルロックといったセキュリティ設備が充実している物件もあります。中には管理人が常駐している学生マンションもあり、一般的な賃貸よりも防犯性が高いのが実情です。
一方で、学生をターゲットにした訪問勧誘や訪問セールスの多さから「学生マンションは危ない」といったイメージがついてしまっています。その他にも、居住者が学生だけということで生活リズムが一定のため、防犯面の不安があるという側面もあります。
しかし、これらの懸念点をカバーできるほどのセキュリティ設備がある物件であれば、安心して生活できるでしょう。
何かあった際に相談しやすい
24時間365日対応してくれるコールセンターがある管理会社もあり、何かあった際に相談しやすいというのも安心ポイントです。問題を放置しておいて住人同士のトラブルなどに発展しないよう、何か困りごとがあった際にはすぐに管理会社へ相談をして、対応を仰ぎましょう。
相談内容は、ひとり暮らしでよくある鍵紛失や設備面のトラブル、体調不良についてなど様々です。親元を離れて心細い中、このような管理会社の体制が整っている学生マンションは、一般的な賃貸よりも安心と言えるでしょう。
女性専用フロアがある物件や女性専用の物件もある
学生マンションの中には、女性専用フロアがある物件や女性専用の物件もあります。女性で、通常の学生マンションよりもさらにセキュリティ面を重視したいという方は、このような物件を選ぶのもオススメです。
洗濯物を干したり、エレベーターに乗り合わせたりする際なども安心感があることから、女性専用の物件は一定の人気があります。また、同性の友人作りにも、女性専用の学生マンションは最適です。
一点注意しなければならないのは、女性専用学生マンションの中には「家族であっても異性の訪問禁止」といった、厳しいルールが定められている場合があることです。
引越しの際は例外的に、事前の申し出で異性の出入りが可能な場合もあります。しかし、女性専用の物件を選ぶ際は、同時に禁止事項についても契約内容を確認した方が良いでしょう。
気をつけるべき、学生マンションの落とし穴
このように、セキュリティ面で安心度が高い学生マンションですが、何か気を付けるべき点はあるのでしょうか。続いて、学生マンションを選ぶにあたって気を付けるべき点について解説します。
大学から遠いケースがある
実際に学生マンションに住んで通学してみたら、学校が遠かったという声も聞かれます。通学は毎日のことになるので、大学から離れたエリアに住んでしまうと大変です。
特に、1年生の時は授業や部活、サークルなど様々なイベントに参加するケースが多いため、大学が遠いと不便に感じてしまうかも知れません。自分が通学をするのに、ストレスを感じない距離の物件に住むようにしましょう。
住まいから最寄り駅までの距離については、「徒歩15分以内」を選ぶ学生が大多数です。駅から遠すぎると夜道が心配ですし、よほど騒がしい繁華街が近くない限り、駅近くを希望する人が多いようです。
しかし、キャンパスによっては家賃が高いエリアのため、キャンパス近くには住めないという場合もあります。物件探しの段階で、事前に大学までの距離やルート、エリアの家賃相場を調べておくと良いでしょう。
友人や異性の宿泊が禁止の場合がある
基本的に、学生マンションに友人を宿泊させることは可能ですが、中には友人や異性の宿泊が禁止といったルールが設けられている場合もあります。トラブルを防ぐためにも、物件探しの際に宿泊に関する契約内容をきちんと確認しておきましょう。
宿泊が可能な場合は、1~2日程度であれば問題ありません。しかし、1週間など長期にわたる場合は同居しているとみなされ、規則違反になるケースもあるので注意が必要です。
友人を呼ぶ際は近隣と騒音トラブルにならないように気を付けて、ルールを守った上で宿泊してもらいましょう。
また、女性専用の学生マンションでは、異性の来訪がNGというケースが多いため、友人であっても泊めることはできません。
中には、家族であっても異性の立ち入りが禁止という厳しいルールの学生マンションもあるため、契約前にきちんと確認しておきましょう。引越しや荷物の運搬の時は、申し出の上で許可される場合もあります。内見や契約をする際に、その点についても確認しておくと良いでしょう。
家賃や管理費がエリア相場より高い
学生マンションは、一般的なマンションや学生寮よりもセキュリティ設備が充実していることが多いため、家賃や管理費がエリア相場よりも高めに設定されている傾向があります。オートロック完備だったり、常駐の管理人がいたりするなど、共有部のセキュリティも充実しているため、家賃や管理費はどうしても高くなりがちです。
親からの仕送りではなく、自分でアルバイトをして家賃を支払っていく想定であれば、事前の生活設計が大切になります。家賃や管理費を含めた1ヶ月の生活費を考え、きちんとまかなえるか検討した上で、生活設計をする必要があるでしょう。
家賃がエリア相場より少々高くても、日常の利便性や設備のグレード、安全面には十分メリットがあるため、その他の予算とのバランスを考えて判断しましょう。
更新料が毎年かかる可能性がある
一般的な賃貸の契約期間は2年間ですが、学生マンションの契約期間は1年間であることが多いです。これは、在学中にキャンパスが変更になったり留学する可能性があったり、複数年での契約は学生にとっても管理会社側にとってもリスクになる可能性があるためです。
1年契約の場合、契約を延長するにあたって更新料が発生し、費用面の負担はかなり大きくなります。そのため、「とにかく安く住みたい!」と思っている人にとっては、学生マンションは割高に感じられるかも知れません。管理会社や物件によっても契約期間は異なるため、物件探しの段階で確認しましょう。
また、学生マンションは契約時に「入館料」というものを支払うことになる場合があります。これは月々の家賃の前払い分や年払いの家賃とも言い換えられます。入館料については退去時に月割りで返金されるところもあります。
居住中、よくあるトラブルとその回避方法は?
どれだけ慎重に物件探しや契約を行っても、実際に住んでみるとトラブルが起きることもあります。
学生マンションには、どのようなトラブルがあるのでしょうか。学生マンションの居住中によくあるトラブルと、その回避方法を解説します。
騒音トラブル
一般的な賃貸物件でも起こりえますが、実際に住んでみると騒音トラブルが発生するケースがあります。隣の部屋から話し声が聞こえて気になるというトラブルや、深夜になっても友人を呼んで大きな声で会話されて気になるといったトラブルが起こる場合があるのです。
騒音トラブルの解消方法は、相手に改善してもらうしかありません。騒音に悩まされてしまったら、管理会社に相談をして相手に騒音によるクレームが出ていることを伝えてもらいましょう。
しかし、壁や天井を叩く「壁ドン」をして注意をしようとすると、相手からクレームの発信者が分かりやすく、トラブルに発展する可能性もあります。そのため、管理会社の手を借りてトラブルを解消するのが良いでしょう。
空き巣被害
学生マンションを含めたワンルームや1Kのマンション・アパートは、空き巣被害に遭いやすいため、日頃から気を付けましょう。空き巣は一人暮らしの部屋を狙って侵入することが多いため、ワンルームや1Kのマンション・アパートが標的にされやすいのです。
自分でできる対策としては、玄関の鍵をしっかり締めること、ベランダの窓など外部から侵入できそうな箇所に防犯ネットを取り付けること、女性であれば洗濯物を室内に干すことなどです。
学生マンションの場合は、オートロックや24時間監視カメラといった防犯設備が整っていることがあります。しかし、そのような外部のセキュリティに依存せず、日頃から空き巣被害を受けないように心掛けることが大切です。
宗教勧誘
「学生マンションは危ない」と言われる所以でもありますが、学生を狙った宗教勧誘の多さもトラブルの一つです。宗教団体の勧誘は一人暮らしを始めたばかりの学生をターゲットにすることが多く、学生マンションを狙って勧誘に回っていることが多くあります。
対策としては、まずオートロック付きの物件であればエントランスのドアを開けない、そうでない場合でも、玄関を常に施錠して対応しないことが一番です。あまりにしつこかったり悪質だったりした場合は、管理会社に相談して対処してもらいましょう。
セールス
学生の一人暮らしを狙って、多くの訪問セールスが訪ねてくるのも、よくあるトラブルの一つです。最も多いのが新聞のセールスですが、その他にも宝石などの物品販売、不動産取引など、訪問セールスの種類は多種多様です。
一人暮らしを始めて間もなく、訪問セールスに慣れていない人からすれば、玄関のベルが鳴るとドアを開けて、相手の話に耳を傾けてしまうことがあるかもしれません。しかし、相手は販売のプロなので、必要のないものを購入させられてしまう恐れがあります。できることとしては、できるだけインターホン越しで話すようにし、必要ないと判断したらはっきりと拒否の意思を伝えるようにしましょう。
また、いずれのトラブルも、一人で抱え込まないことが重要です。何かあれば、学生マンションの管理会社や管理人に相談しましょう。中でも、ナジックには24時間相談できるサービスがあるので安心です。鍵の紛失や設備面での不具合、体調不良などの場合、電話一本で24時間365日相談できます。
また、地域や学校の枠を超えたコミュニティ形成や将来を見据えたキャリア支援のプログラム、アルバイト紹介なども利用可能です。安心安全の環境で、学校ではできない体験やサービスを提供することで、入居者の社会人基礎力の成長を応援します。
学生マンションで安心して暮らすために、大切になる物件の選び方
学生マンションで安心して暮らすためには、どのような物件の選び方が大切なのでしょうか。続いて、学生マンションで安心して暮らすための物件選びについて解説します。
設備を確認する
学生マンションを選ぶ際には、各設備を確認しましょう。エレベーターや自転車置き場の有無といった共有部から、コンロの数は十分か、トイレとバスルームは独立しているかといった専有部まで、事前に確認しておくことが重要です。
中でもセキュリティに関する設備は重要で、オートロックや画面付きインターホン、ダブルロックといった設備が備わっているのかも、必ず確認しておきましょう。確認するタイミングは、物件を紹介してもらった際や内見に行った際です。
また、その他にも最近の学生マンションには、実家からの荷物やネットショッピングの受け取りに便利な「宅配ボックス」や洗濯機を買わずに済む「コインランドリー」、プライバシーを守る「鍵付きの郵便受け」などが設置されている物件もあります。そのため、自身の希望を洗い出し、それに合った設備がある物件を選ぶようにしましょう。
周辺環境を調べる
生活のしやすさに直結するため、周辺環境もきちんと調べておきましょう。最寄り駅や最寄りのバス停まで10分程度であれば、通学が楽になります。また、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、商店街、ドラッグストア、銀行といった、よく利用する設備が近くにあると便利です。自分がよく利用する施設をピックアップし、それが周辺にあるのかを調べて物件を選びましょう。
周辺環境を調べるには、内見の際に1人で街を散策するのがオススメです。特に、女性の場合は、あまり通りたくないような寂しい道の確認や、最寄りの交番の位置などを見ておくと、セキュリティ面で安心です。
また、時間に余裕があれば、一度日が沈んだ頃に学生マンションの周辺を訪れてみましょう。日中の印象とガラッと変わる場合があります。例えば、日中は人通りが多かった商店街も、お店が閉まると急に寂しい通りに変貌したり、道が暗く感じたりすることもあるからです。その街の「夜の顔」もきちんと調べておくと安心でしょう。
家賃などを把握しておく
後々苦労しないためにも、学生マンションの家賃などを把握しておくことも重要です。
学生マンションは、一般的なマンションよりもセキュリティ設備が充実していたり、食事が付いていたりするなど、住みやすい環境であることから、各エリアの平均家賃相場より数千円から1万円ほど家賃が高い物件も多いようです。管理費・共益費が1万円前後に設定されていることも、家賃などの費用負担に影響する一因といえます。
物件によっては毎年更新料がかかるケースもあるため、その点も確認しておいた方が良いでしょう。
しかし、オートロックや防犯カメラ、常駐の管理人、宅配ボックスなど、物件ごとに様々な設備やサービスが整えられている物件も多いものが学生マンションなので、安心を得るための必要経費であるとも言えます。
また、家具家電付きの物件に関しては、引越しの際に家具家電を買い揃える手間がかからず、購入の費用も不要です。インターネット無料の物件は、手続きの手間と使用料がかかりません。合格発表が遅く、一般の良い物件の契約が叶わなかった場合や、引越しに時間が割けない場合にも、最低限の準備で移り住むことができるのも、家賃が高いからこそ得られるメリットです。
学校との距離を確認する
安心して暮らすためには、学校との距離も確認しておきましょう。通学は毎日のことになるため、学校から離れた場所に住んでしまうと後々大変です。特に1年生の時は、授業や部活、サークルなど様々なイベントに参加するケースが多いため、大学が遠いと不便に感じてしまうかも知れません。自分が毎日通学するのに、ストレスを感じない距離の物件に住むことを考えましょう。
一方で、学校のすぐ近くに住むことはメリットが多いように思えますが、実はデメリットもあります。例えば、学校から近いが故に友人達の溜まり場になってしまったり、通学する学生たちの声がうるさかったりすることも。
他にも、最寄り駅に商業施設がない学校だと、買い物に困る可能性もあり、遊ぶ場所が近くになくて不便に感じることもあります。学生マンションの近くに、学校を含めた自分にとって必要な施設があるかを考慮に入れて、物件を探しましょう。
学生マンション探しの4ステップ
学生マンションの概要が分かったところで、実際に学生マンションを契約するまでの流れを解説します。以下の4つのステップを踏んで、自身の条件に合った物件を契約しましょう。
ステップ(1) 希望する条件を絞る
1つ目のステップは「希望する条件を絞る」です。物件のエリアやあったら嬉しい設備、階数、近隣条件など、自身が希望する条件を書き出してみましょう。中にはこのステップを飛ばして、いきなり不動産屋の店舗を訪れて物件探しをする学生もいます。
しかし、闇雲に探すとうまく言いくるめられてしまい、物件探しに失敗してしまうケースも珍しくありません。
まずは譲れない希望条件を羅列して、条件を絞ることが重要です。
ステップ(2) 条件に合う学生マンションを探す
2つ目のステップは「条件に合う学生マンションを探す」です。ステップ(1)で決めた希望条件をもとに、条件に合う学生マンションを探しましょう。物件探しに使えるツールはいろいろありますが、例えば以下の3つが一般的です。
・インターネット上の学生マンション情報サイト
・不動産屋の店頭に張り出された物件情報
・賃貸情報誌
ある程度情報収集ができたら、サイト上から問い合わせをしたり、不動産屋の店舗を訪れたりして、学生マンションを紹介してもらいましょう。
ステップ(3) 候補の学生マンションを内見する
3つ目のステップは「候補の学生マンションを内見する」です。最近は、サイト上に間取りや各設備の写真が掲載されているケースもあります。しかし、実際に見てみるとイメージが異なる場合があるため、内見して自分の目で確認することが重要です。
また、日当たりや風通し、細かな汚れなどは現地で実際に確認してみないと分からないため、自分の目できちんと確認しましょう。一度内見しておけば、全体の雰囲気が分かるほか、周辺環境から自分の生活をイメージしやすくなります。
ステップ(4) 契約条件を交渉する
4つ目のステップは「契約条件を交渉する」です。「内見をしてみて、予算が気になるけど他の条件がピッタリなので住みたい」と思った場合は、契約内容を交渉することが重要です。
例えば、「家賃・敷金・礼金を値引きして欲しい」「仲介手数料を値引きして欲しい」などの交渉が挙げられます。契約条件の交渉をしなかったばかりに、損をしてしまう学生も多いため、勇気を出して交渉をしてみましょう。
ナジック学生マンション安心のセキュリティと”安全な暮らし”
ナジックの学生マンションは、安心・安全な一人暮らしのために、万全のセキュリティ設備を整えています。例えば、不審者やセールスマンの立ち入りをエントランスでシャットアウトするフロントオートロックや、鍵穴のないピッキング防止のカードキーは、防犯面からとても安心の設備です。
防犯カメラもマンションの各所に設置されているため、不審者をリアルタイムで監視するのはもちろんのこと、映像を録画していざという時に活用できるようになっています。
また、セキュリティ面以外にも、体調や精神的な面のケアも充実しています。突然のケガや体調を崩してしまった時、モヤモヤとした心の悩みを抱えてしまった時なども、お電話でご連絡ください。
専門の医療スタッフが24時間体制で一人ひとりに寄り添う体制が整っています。不意の発熱や体調不良などの健康問題により、学業や生活に支障をきたすこともあるでしょう。
しかし、ナジックの24時間対応窓口があることで、症状の悪化を防ぎ早めの回復に繋がります。
緊急の場合にも、素早く適切なアドバイスや対応を受けられるため、不安を抱えることなく安心して初期対応ができたり、受診すべき医療機関の判断ができたりするのが強みです。
関連リンク:ナジックの学びと暮らしのコミュニティ"安全な暮らし"
まとめ
「学生マンションは危ないのか」というテーマを軸に、学生マンションでよくあるトラブルとその回避方法や、物件の選び方などを解説してきました。
宗教勧誘や訪問セールスといった、一人暮らしを始めたばかりの学生を狙ったトラブルの種がある中、一般的なマンションよりもセキュリティ設備が充実している物件がほとんどのため、一般賃貸よりも安心ということが分かりました。
しかし、どれだけセキュリティ設備の充実を図っても、空き巣や騒音トラブルといった、予期せぬ問題がおきてしまう可能性はゼロではありません。学生マンションを選ぶ際は様々な角度から物件を吟味し、実際に住んでからも、できる対策は自身で行う必要があります。それでもトラブルを避けられなかった場合は、管理会社や管理人に相談して解決を図りましょう。